寝ても眠いのは病気?考えられる原因と対処法を解説

「8時間寝たのに、朝から眠い…」
「昼間もウトウトして集中できない…」
「寝ても寝ても疲れが取れない…」

そんな“慢性的な眠気”に悩んでいませんか?
一時的な疲れではなく、毎日のように強い眠気が続く場合は、単なる睡眠不足ではなく体からの異常サインかもしれません。

この記事では、「寝ても眠い」状態が続く原因と、考えられる病気、改善するための対処法について解説します。

 



寝ても眠い=「過眠」のサイン?

一般的に、大人が必要とする睡眠時間は7〜8時間程度とされています。
それ以上寝ていてもなお眠気が続く場合、「過眠(かみん)」という状態かもしれません。

過眠とは、適切な時間睡眠をとっているにもかかわらず、日中に強い眠気に襲われる症状を指します。
その背景には、さまざまな要因や疾患が潜んでいる可能性があります。

 



【原因①】生活習慣・環境による眠気

まずは、生活リズムや日常習慣が原因で眠気が取れないケースです。

● スマホやPCの使いすぎ(ブルーライト)

→ 夜にスマホを見続けるとメラトニン分泌が抑制され、睡眠の質が下がります。

● 睡眠のリズムが不規則(シフト勤務・夜更かし)

→ 体内時計が乱れ、深い眠りに入りにくくなります。

● カフェイン・アルコールの摂取タイミング

→ 就寝前の摂取は入眠障害や浅い眠りの原因になります。

このような場合、“寝た時間”ではなく“眠りの質”が悪く、熟睡できていないことが多いです。



【原因②】睡眠に関わる病気

生活習慣を見直しても改善しない場合、次のような病気が隠れている可能性もあります。

1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)

眠っている間に呼吸が何度も止まり、脳や体が慢性的な酸素不足に陥る病気です。

・いびきがうるさいと言われる

・起きた時に頭痛・だるさがある

・昼間に強烈な眠気が襲ってくる

→ 太り気味・首が太い人に多く、放置すると高血圧や心疾患の原因にもなります。

 



2. ナルコレプシー(居眠り病)

強い眠気が突然襲ってくる神経疾患で、日中に我慢できない眠気や突然の睡眠発作が起こるのが特徴です。

・会話中・運転中などでも突然寝てしまう

・感情の高ぶりで脱力する(情動脱力発作)

→ 思春期〜20代に発症することが多く、専門医の診断が必要です。

 



3. うつ病・軽度の自律神経失調症

心の不調も眠気に大きく関係します。
うつ状態の人は、過眠と不眠を繰り返す傾向があり、「気力が出ない=眠気」と感じやすくなります。

・常に倦怠感がある

・起きるのがつらく、何時間でも眠れる

・楽しいと感じることが減った

→ 自分では気づきにくいため、他の症状とセットで考えることが大切です。

 



【原因③】ホルモン・栄養の乱れ

体の“代謝バランス”が崩れていると、エネルギーをうまく作れず、眠気・倦怠感につながることもあります。

● 甲状腺機能低下症

→ 新陳代謝が落ち、強い眠気やだるさ、冷え、むくみが出ることも。

● 鉄・ビタミン不足

→ 鉄分不足は“隠れ貧血”として眠気の原因に。特に女性に多い。

 



日常でできる「眠気対策」

眠気の原因が病気でない場合、次のような生活改善で改善できるケースも多いです。

✅ 就寝前1時間はスマホ・PCを控える

→ ブルーライトがメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を妨げます。

✅ 寝る3時間前までに夕食を済ませる

→ 胃が活発に働いていると深い眠りに入りづらくなります。

✅ 休日の寝だめをやめる

→ 平日と休日の起床時間差が2時間以上あると体内時計が乱れます。

✅ 軽い運動や日光浴を取り入れる

→ 特に朝の光は体内時計のリセットに効果的。10〜15分の日光浴がおすすめです。

 



眠気が続く場合は「病院へ相談」を

「疲れているだけだろう」と我慢しがちな慢性の眠気ですが、自分では気づかない病気が潜んでいることもあります。

特に以下のような状態がある方は、早めに内科・睡眠外来・精神科・心療内科などへの相談をおすすめします。

・何時間寝ても眠い/日中も眠くて生活に支障が出ている

・起きた瞬間からだるく、回復しない

・いびきや呼吸停止を指摘された

・気分の落ち込みや集中力低下もある



まとめ|眠気は体からのメッセージ

「寝ても眠い」は、体の不調の“はじまりのサイン”であることが多く、
それを見逃さずに生活を見直したり、必要であれば医療機関を受診することがとても大切です。

睡眠は“質”が命。
あなたの眠気が「疲れ」なのか、それとも「病気」なのか――
この記事がその判断のきっかけになれば幸いです。

 

ブログに戻る